本研究室OB/OGの声

  • 井上 万輝君(2013年度博士後期課程修了)

    私は学部4年生から博士後期課程3年までの6年間を本研究室で過ごし,FPGAのアーキテクチャや設計ツールに関する研究に従事していました.本研究室の主な専門分野はコンピューティングシステムとFPGAです.実際にやる事は,集積回路やコンピューティングシステム開発です.最近ではGPGPUを使った高性能計算機の研究なども行っています.もちろんソフトウェア開発も行います.多くの計算機を完備しているのでパソコンが大好きな方にっとっては本研究室は宝の山です.またコンピュータの事をあまり知らない人でも,自ずとハードウェアやソフトウェアスキルが磨かれていくと思います.パソコンや携帯電話だけでなく洗濯機や冷蔵庫など,今やほとんどの製品がコンピュータで制御されています.つまり本研究室で学んだことは非常に多くの企業が欲している技術です.本研究室に掲載されているようにOB/OGの多くが日本を代表する企業に進んでいることからもそのことは良くわかると思います.就職先を考えて研究室を決めようとしている方も本研究室に進んで損はないと思います.  最後に,将来,大学や高等専門学校などの教育機関もしくは民間企業で研究職に従事したいと少しでも考えている人はぜひ博士後期課程へ進学してください.研究職に従事されている方の多くは博士号を取得されています.それだけ,博士号が重宝されるということです.ただし,ご想像の通り博士号を取得するのはそれなりに大変です.論文誌や国際学会での発表はもちろんの事,研究室での研究プロジェクトマネージメントや後輩学生の指導等,学士や修士の時よりも多くの能力を要求されます.逆に言えば,博士号を取得したということはこれらの能力が十分身についている証明になります.また本研究室は他大学や民間企業との共同研究を多く行っています.そして博士後期課程の学生は,共同研究先との会議や研究成果報告会等で研究発表をする機会が多くあり,第一線で活躍することになります.これは自分自身のスキルアップだけでなく,他大学や企業の研究者の方々とのネットワーク構築にもつながります.このネットワークが就職や今後の研究活動を行う上での非常に重要なものになってきます.博士号の取得とその先を見据えている方にはぜひ本研究室をお勧めします.

  • 一ノ宮 佳裕君(2013年度博士後期課程修了)

    私は,学部4年(2007年)の時から博士後期課程修了まで6年間研究室に在籍しておりました.研究内容としては一貫してFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いたディペンダブルシステムの研究を行っていました.さて,6年間の経験をもとに,私なりに本研究室の良いところを紹介していきます.  まず,研究環境についてです.本研究室の先生方は学術・産業分野両方で著名な研究者です.そのため,ほぼ常に企業との共同研究プロジェクトや産学官連携の研究プロジェクトが走っており,緊張感を持って研究ができます.それに伴い,企業の方に説明するための資料作りなど卒・修了後も役に立つ実践的なスキルも身に付きます.博士後期課程ともなると,研究チームのリーダとして他大学の研究者とのやり取りや研究スケジュールの管理なども任されます.正直しんどいですが,やり遂げることで大きくスキルアップできます.また,共同研究などを行っていることから,研究予算が非常に豊富です.研究に必要な物品に困ることはなく,国際会議など多額の旅費が必要な発表でもドンドン行きなさいというスタンスです.その分,先生方の指導は厳しくなりますが,学生が国際舞台の経験を積めるように全力でサポートしていただけます.これは,博士後期課程に進学し,研究実績が必要とされるようになると非常にありがたいことです.実際,私も6年間で8回も国際会議で発表しています(うち,2回は国内で開催).  次に,研究・学習についてです.本研究室は他の研究室と比べて学生が多く,研究室内で複数の研究プロジェクトが走っています.そのため,学生間で相互に意見を交換することで幅広い知識を得ることができます.主な研究内容としては,FPGAのアーキテクチャ(デバイス構造)の研究,新規FPGA向けEDAツールの研究,商用FPGAを用いたシステムの研究などが挙げられます.ハードウェア設計・ソフトウェア設計両方に携われることは本研究室の特徴の一つです.特に,FPGAシステムの研究では,実際にデバイス上で自分の作った回路を動かすことができるため,研究が実った時の喜びは一入です.  3つ目に就職についてです.就職実績を見ていただければわかるように,博士前期課程まで進学すれば就職の心配をする必要がほとんどありません.また,一般的には,博士後期課程に進学すると就職がないといわれますが,私も同期の井上も問題なく企業への就職を決めています.これまで博士後期課程を出た先輩方も大学・高専などの学術分野で活躍されています.  最後に,本研究室に入ろうと思っている学生へアドバイスです.本研究室では,学生が主体的に動くことを要求されます.研究室のコアタイムなどは基本的になく,自分裁量で研究を進めることになります.そのため,受け身の姿勢でいては誰も何も教えてくれません.積極的に先輩・先生に質問に行ってください.本研究室で大事なことは,『○○がわからないということを理解し,質問すること』です.質問に行けば,答えにたどり着くまでのプロセスを懇切丁寧に教えてくれます. 人に言われたことをやるのではなく,自分を律し,自立した研究者・技術者になりたいと思う方は是非とも末吉・久我・飯田研究室に来てください.

  • 新谷 政樹君(2010年度修了)

    私は,FPGAの設計ツールに関する研究に携わっておりました.研究では,ソフトウェア設計を主に行っておりましたが,研究室に入ったときは集積回路の基本的な知識から身に付けることができたため,ハード・ソフトの両面から知識を高めることができたと感じています.また,企業との共同研究に関わっていたため,企業の方と連携をとって研究を進めたり,企業の方の前で自研究の研究成果の発表を行うなど,学生でありながら貴重な経験をすることができたと考えております.共同研究では,本研究室内で提案したデバイスのチップ作成を行ったため,回路設計やソフトウェア設計ツールの作成を通してものづくりをする楽しさを実感することが出来ました.その他にも,学会に参加して他大学や研究機関の方との意見交換を行うチャンスがあり,幅広い知識や刺激を受けるチャンスがあるのも本研究室の魅力だと感じています.集積回路に携わりたい方だけでなく,自己のスキルアップや社会に活かせる力を身につけたい方は,ぜひ本研究室で活躍してください.

  • 甲斐 統貴君(2010年度修了)

    私が3年間,本研究室に在籍していて,本研究室の魅力はココにある!ということを3点述べます.1点目は,"仲間が多く居る"ことです.本研究室の学生数は現時点で41名です.これは熊本大学の中でも最大級の研究室ではないかと思っています.同学年の仲間も多いので,愚痴りたい時,悩みがある時,研究で迷った時などはお互いに助け合えることができます.自分1人で抱え込まなくて良いので,精神的な負担は少なくなると思います.2点目は,"先生方が厳しい"ことです.本研究室には,教授1人,准教授2人,助教1人の計4人の先生方が居ます.飴と鞭を完全に使い分けることのできるエキスパートの方々です.先生方は研究に対して,"熱い情熱"と"愛"を持っています.そのため,研究のことになると鬼になります.正直厳しいです.しかし,それを乗り越えることが出来ると,自身の大きな成長に繋がります.実際,3年間ともにしてきた仲間は自分の目から見て,3年前よりも論理的に考えることができ,思慮深くなったと感じます.また,学生が参加したいと言った学会には国内外問わず,積極的に参加させてもらえます.この学会参加は厳しさに耐えた自身への御褒美とも言えるでしょう.私は修士2年間で4回学会に参加しました.3点目は,"発表の仕方を学ぶことができる"ことです.発表の仕方というのは,対外で自身の研究を発表する時の"発表資料の作り方"や"発表の方法"になります.これは,就職活動で自身の研究を発表する時や,社会人になって,会議や製品PRの時にも利用できる技術です.本研究室のOBは,「本研究室で発表の仕方を勉強出来て本当に助かった.会社に入って発表する機会があったが,わかりやすいと上司に褒められた.」と言っていた程です.研究室と言えば,研究内容に捕らわれがちですが,社会に出ても役に立つことを学べるという点は非常に魅力的だと思います.自身の成長を望んでいる方,旅行好きで色んな場所に行ってみたい方など,様々な方に本研究室をお勧めします.

  • 田上 士郎君(2009年度修了)

    私はFPGAシステムの高信頼化に関する研究を行っていました. 研究ではハードウェアだけでなくソフトウェアの設計も行っており, ハード・ソフト両方の幅広い知識を得ることができたと感じています. また,私の行っていた研究が企業との共同研究であったことや, 国際学会へ参加したことでとても貴重な経験をすることができました. 共同研究では学生と企業の方の考え方の違いなどを肌で感じることができ, 国際学会では英語の重要性を改めて実感しました. 研究室配属時の私は英語が得意だというわけではなかったため, 自分が国際学会に行けるとは思っていませんでした. そんな私でも先生方のご指導により国際学会に参加することができたので, 誰にでも国際学会に参加するチャンスがあると思います!学生のうちから世界に目を向けることはとても大切なことだと思っています. ハード・ソフトの幅広い知識を得たいという方だけでなく, 現在英語に自信が無くても海外に行ってみたい方など様々な方に本研究室をお勧めします.

  • 今泉 真哉君(2009年度修了)

    本研究室の研究テーマにFPGAという集積回路に関する研究があります.集積回路の研究での魅力は自分が設計した回路を試作するなど,研究結果が目に見える物になるということと,幅広い知識を身につけられるということです.集積回路の研究を行っているということでハードウェア知識を身に付けることができます.といっても、Verilog-HDLなどを使って回路設計ばかりしているわけではありません.C言語などでツールの作成を行うことも多く,ソフトウェアの知識も身に付けることができます.ソフトウェアの知識を持っていることでより良いハードウェアを作ることができるし,逆にハードウェアの知識を持っていることでより良いソフトウェアを作ることもできます.ハードウェア関係の仕事に就きたい人だけでなく,ソフトウェア関係の仕事に就きたい人でも,研究を通して社会で役立つ力を付けることができると思います.